
万博英国パビリオンイベント登壇:eスポーツが変えるビジネスと社会:TOPPAN 原田氏らが語る企業・行政活用の最前線
2025.10.21 現地レポート
TOPPAN株式会社の情報コミュニケーション事業本部 eスポーツプロジェクトに在籍する原田香織氏が、このたび大阪・関西万博のイギリスパビリオンにて、ロバート・ウォルターズ社主催のセミナー「Business Meets Gaming at Osaka Expo 2025」にパネラーとして登壇しました。
TOPPANグループのeスポーツ事業を統括し、日本初の社会人eスポーツリーグ「AFTER 6 LEAGUE」の設立・運営に携わる原田氏が、他の業界リーダーと共にeスポーツのビジネスおよび社会的な可能性について議論しました。
Business Meets Gaming at Osaka Expo 2025の2部のパネルから構成され、その第一部に原田氏が登壇いたしました。

パネル1:「ゲームが変えるビジネス」~新たな顧客獲得、企業文化の活性化、イノベーションの推進~
ディスカッションの第1部では、社内や企業間、そして顧客との関係において、ゲームを戦略的に活用することで広がるビジネスの新たな可能性に迫ります。
原田氏は、eスポーツを「企業のゲーミフィケーション」として捉え、主に以下の3点における活用事例とその効果を紹介しました。

・PR(広報): 自身が委員長を務める「AFTER 6 LEAGUE」を例に挙げ、社員が「会社を背負って」ゲームに取り組む姿勢を外部に発信することが企業PRにつながることを紹介。
・人材採用: eスポーツリーグへの参加などが、デジタルに明るい若年層からの関心を引きつけ、採用活動にポジティブな影響をもたらすと説明。
・従業員エンゲージメント向上: 社内eスポーツ部の設立や社内イベントにeスポーツを活用することで、世代を超えたコミュニケーションを生み出すハブとなり、組織の活性化に貢献していると述べました。
他の登壇者からは、ゲームが「場所を選ばない仮想空間に構築されるもの」であるからこそ、場所など様々な制約を超えて多様な活用が期待される点、また、eスポーツの産業化には、「民間セクターだけでなく、公的セクターとの関係も重要になる」といった視点が提示されました。
パネル2:「企業や行政のeスポーツ活用」~eスポーツの競技性を活かし、顧客や地域とつながるには~
第2部では、eスポーツが単なるエンターテインメントを超えて、社会課題の解決に貢献し得る可能性について議論が展開されました。
eスポーツを活用した高齢者の社会参加推進イベントの事例が紹介されたほか、ゲームが若年層と高齢層をつなぐハブとなり得る可能性についても示されました。
また、地域に根差した活動として、学校に通えない子どもたちがeスポーツを通じて学校外で社会参画できる場所を提供する事例も共有。
さらに、国外の事例として、南米などのスラム街でeスポーツを盛り上げることが貧困対策の一環として機能している実態も紹介されました。
また、イベントでは上記のパネルディスカッション以外にもゲーム大会や懇親会も開かれ、イベントは大盛況でした。
今回原田氏と同じくeスポーツプロジェクトに所属している園部氏も同行し、eスポーツのビジネス活用について来場者達と活発な意見交換をおこないました。
最後に原田さんより、一言いただきました。
「ゲーム・eスポーツをビジネスや社会課題解決に活用するというテーマや当社の取り組みに対して、沢山の方に興味を持っていただき大変嬉しく思っております。セミナー後のパーティーでも、会場の皆様と意見交換やゲームの対戦が出来て、とても楽しい時間を過ごしました!」


本セミナー全体を通じて、eスポーツが持つ事業としての大きな成長余地、企業活動におけるゲーミフィケーションの有効な手段としての役割、そして社会課題解決のフックとしての強い有用性と可能性が示されました。
日本におけるeスポーツの多岐にわたる分野での貢献にぜひご注目ください!